1階席 or 2階席 | ■RED AND BLACK■レ・ミゼラブル2015日記

1階席 or 2階席

 ■2階席だけの特典

・バルジャンの「独白」。「先も見えない闇を這い出そう」のあたりから、バルジャンの真っ暗な足元に、照明でぐるぐると渦が描かれる。「光を求めて別れを告げよう。罪が渦巻くジャンバルジャンの世界と」という歌詞そのままに、自分の過去から抜け出ようとする姿が見える。

・「ワンデイモア」でバルジャンが「今日も~」と歌いだす場面。舞台下手にうずくまるマリウスとエポニーヌに赤い照明、上手のバルジャンとコゼットに青い照明が当たって、ステージ前方がフランス国旗の色になる。

・同じく「ワンデイモア」、学生や市民がびしっと三角形の隊列を組んでいるのが、くっきりよく見える。一番後ろでプルベールが大きな大きな赤い旗を全力で振っている様子も、見逃さずに済む。1階席だと、隊列の形も旗の動きも気づきにくい。

・ジャベールの「自殺」。ジャベールを飲み込むセーヌの激しい水流を、照明効果で表現している。バルジャンの「独白」と同じように。これも2階席だからこそ見えるもの。ジャベールが渦の底に巻き込まれていく動きと相まって、見ごたえが増す。でも、レミゼを見慣れていない人だと、これが自殺を表現していることが分かりづらいこともあるらしい…。ジャベール、ひたすら報われない…。

■1階席ならではの魅力

・「一日の終わりに」でボロをまとった貧しい民衆の群れが、舞台奥から客席間際までぐいぐい近寄ってくる。アンサンブル一人ひとりの迫力が怖いくらいに伝わってくるシーンだ。


・この舞台のカーテンコールでは、ステージ上の役者から客席へブーケを投げるのが慣例。前方席ならキャッチできる可能性高いけれど、四方八方から手が伸びてくるので、自分の席に落ちてきた花がほかの席の人に奪われることもざらにある。ご注意あれ。個人的には、花取り合戦は遠慮…。